こんにちは!このガイドでは、MQL4で使える便利な関数「iStochastic」の使い方を詳しく説明します。
ストキャスティクスとは、相場の過熱感を示すオシレーター系インジケーターの一つです。
この記事を読めば、初心者でも簡単にiStochastic関数を使いこなせるようになりますよ。
iStochastic関数とは?
iStochastic関数は、MetaTrader 4(MT4)でストキャスティクスの値を取得するための関数です。
ストキャスティクスは、相場の過熱感を示すオシレーター系インジケーターで、相場の転換点を見つけるのに役立ちますよ。
価格が一定期間内でどれだけ上下したかを示し、%Kと%Dの2つのラインで構成されています。
これらのラインを利用することで、トレーダーは買い時や売り時を判断することができますね。
iStochastic関数の基本構造
iStochastic関数の基本的な構造を見てみましょう。
以下のような形式で使用します。
double iStochastic(
string symbol, // 通貨ペア
int timeframe, // 時間枠
int Kperiod, // %K期間
int Dperiod, // %D期間
int slowing, // スローイング
int method, // 移動平均の方法
int price_field, // 価格フィールド
int mode, // 取得する値の種類
int shift // 過去のバーのシフト数
);
それぞれの引数の意味を見ていきましょう。
symbolは、取得したいストキャスティクスの通貨ペアを指定します。現在のチャートの通貨ペアを使用する場合はNULLを指定します。
timeframeは、ストキャスティクスを計算する時間枠を指定します。例えば、1時間足ならPERIOD_H1、日足ならPERIOD_D1を指定します。
ストキャスティクスの構成要素
ストキャスティクスは、%Kと%Dの2つのラインで構成されています。
%Kは、現在の価格が過去の一定期間内でどの位置にあるかを示します。通常、14期間で計算されます。
%Dは、%Kの移動平均で、通常3期間の移動平均を取ります。%Kの動きをスムーズにするためのものです。
ストキャスティクスは、この2つのラインを基に売買シグナルを生成します。
%Kが%Dを上回ると買いシグナル、%Kが%Dを下回ると売りシグナルとなります。
これにより、トレーダーは相場の転換点を捉えることができます。
ストキャスティクスの具体例
具体的な例を見てみましょう。以下のコードは、ストキャスティクスの値を取得して、エントリーのタイミングを判断するものです。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
if (K_Line > D_Line) {
// 買いエントリーのコード
} else {
// 売りエントリーのコード
}
このコードでは、ストキャスティクスの%Kと%Dを取得し、%Kが%Dを上回ったときに買いエントリーを行います。
逆に、%Kが%Dを下回ったときに売りエントリーを行います。
ストキャスティクスは、特にレンジ相場での転換点を見つけるのに効果的です。
トレンドフォロー系のインジケーターと併用することで、さらに精度の高いトレードが可能です。
iStochastic関数のパラメータ
iStochastic関数には、いくつかの重要なパラメータがあります。それぞれのパラメータの役割を理解しておくことが大切です。
method:移動平均の方法を指定します。例えば、単純移動平均(MODE_SMA)や指数移動平均(MODE_EMA)などがあります。
price_field:ストキャスティクスの計算に使用する価格データを指定します。高値と安値を使用する場合は0、終値を使用する場合は1を指定します。
mode:取得するストキャスティクスの値の種類を指定します。メインラインを取得する場合はMODE_MAIN、シグナルラインを取得する場合はMODE_SIGNALを指定します。
shift:取得するバーの位置を指定します。現在のバーは0、1本前のバーは1などと指定します。
これらのパラメータを適切に設定することで、正確なストキャスティクスの値を取得することができます。
iStochastic関数の基本的な使い方
iStochastic関数を使うためには、以下のような構文を使用します:
double iStochastic(
string symbol, // 通貨ペア
int timeframe, // 時間枠
int Kperiod, // %K期間
int Dperiod, // %D期間
int slowing, // スローイング
int method, // 移動平均の方法
int price_field, // 価格フィールド
int mode, // 取得する値の種類
int shift // 過去のバーのシフト数
);
iStochastic関数は、MetaTrader 4(MT4)でストキャスティクスの値を取得するための便利な関数です。
ストキャスティクスとは、相場の過熱感を示すオシレーター系のインジケーターの一つで、%Kと%Dの2つのラインで構成されています。
この関数を使うことで、相場の転換点を見つける手助けをしてくれます。
iStochastic関数を使用する際の引数について、それぞれ詳しく見ていきましょう。
symbol(通貨ペア)
symbolは、ストキャスティクスの計算を行いたい通貨ペアを指定する引数です。
通貨ペアとは、例えば「EURUSD」や「USDJPY」など、取引する通貨の組み合わせのことです。
現在表示しているチャートの通貨ペアを使う場合は、symbolにNULLを指定します。
このようにして、symbolを指定することで、どの通貨ペアのストキャスティクスを計算するかを決めることができます。
symbolに特定の通貨ペアを設定する場合、例えば「EURUSD」と記述します。
もし、複数の通貨ペアでストキャスティクスを計算したい場合は、それぞれの通貨ペアを指定してiStochastic関数を呼び出します。
timeframe(時間枠)
timeframeは、ストキャスティクスを計算する時間枠を指定する引数です。
時間枠とは、例えば1時間足(H1)や日足(D1)などのことを指します。
以下のような値を使って指定します:
- PERIOD_M1 – 1分足
- PERIOD_M5 – 5分足
- PERIOD_M15 – 15分足
- PERIOD_H1 – 1時間足
- PERIOD_D1 – 日足
timeframeを指定することで、どの時間枠でストキャスティクスを計算するかを決めることができます。
例えば、1時間足でストキャスティクスを計算したい場合は、timeframeにPERIOD_H1を指定します。
Kperiod, Dperiod, slowing
これらは、ストキャスティクスの計算期間を指定する引数です。
%K期間、%D期間、スローイングの3つの期間を設定します。
一般的には、次のように設定します:
- Kperiod – 14
- Dperiod – 3
- slowing – 3
これらの値を設定することで、ストキャスティクスの計算がどの期間に基づいて行われるかを決定します。
Kperiodは、ストキャスティクスの%Kラインの計算に使用する期間を指定します。
Dperiodは、%Dラインの計算に使用する期間を指定します。
slowingは、%Dラインのスムージングに使用する期間を指定します。
method(移動平均の方法)
methodは、ストキャスティクスの計算に使用する移動平均の方法を指定する引数です。
移動平均とは、価格の変動を平滑化するために使用されるテクニカル指標です。
iStochastic関数では、以下の方法を指定できます:
- MODE_SMA – 単純移動平均
- MODE_EMA – 指数移動平均
- MODE_SMMA – 平滑移動平均
- MODE_LWMA – 線形加重移動平均
例えば、単純移動平均を使用する場合は、methodにMODE_SMAを指定します。
指数移動平均を使用する場合は、methodにMODE_EMAを指定します。
price_field(価格フィールド)
price_fieldは、ストキャスティクスの計算に使用する価格データを指定する引数です。
高値と安値を使用するか、終値を使用するかを選択します。
一般的には、次のように指定します:
- 0 – 高値と安値
- 1 – 終値
高値と安値を使用する場合は、price_fieldに0を指定します。
終値を使用する場合は、price_fieldに1を指定します。
mode(取得する値の種類)
modeは、ストキャスティクスのどのラインの値を取得するかを指定する引数です。
iStochastic関数では、次のモードを指定できます:
- MODE_MAIN – メインライン(%K)
- MODE_SIGNAL – シグナルライン(%D)
メインラインの値を取得する場合は、modeにMODE_MAINを指定します。
シグナルラインの値を取得する場合は、modeにMODE_SIGNALを指定します。
shift(過去のバーのシフト数)
shiftは、ストキャスティクスの値を取得するバーの位置を指定する引数です。
現在のバーから何本前のバーの値を取得するかを指定します。
例えば、現在のバーの値を取得する場合は、shiftに0を指定します。
1本前のバーの値を取得する場合は、shiftに1を指定します。
このようにして、shiftを指定することで、どのバーのストキャスティクスの値を取得するかを決めることができます。
iStochastic関数の実例
具体的な例を見てみましょう。以下のコードは、ストキャスティクスの値を取得して、エントリーのタイミングを判断するものです。
まず、ストキャスティクスを使用するためには、iStochastic関数を呼び出す必要があります。iStochastic関数は、価格データを基に計算されたストキャスティクスの値を返します。例えば、現在のバーにおけるストキャスティクスのメインラインとシグナルラインの値を取得するコードは以下のようになります。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
このコードでは、%Kラインと%Dラインの値を取得しています。%Kラインは短期的な価格変動を示し、%Dラインはその平均を取ったものです。この2つのラインが交差するポイントを見つけることで、エントリーのタイミングを判断できます。
エントリーの条件
ストキャスティクスを使用したエントリーの基本的な考え方は、%Kラインと%Dラインの交差を利用することです。例えば、%Kラインが%Dラインを上抜けた場合は買いエントリーのシグナルとなり、%Kラインが%Dラインを下抜けた場合は売りエントリーのシグナルとなります。
具体的には、以下のような条件を使います:
- 買いエントリー:%Kラインが%Dラインを下から上に交差する
- 売りエントリー:%Kラインが%Dラインを上から下に交差する
次に、これらの条件を使って、エントリーのロジックをコードで表現してみましょう。
エントリーのコード例
以下のコードは、ストキャスティクスを使用してエントリーのタイミングを判断するものです。%Kラインと%Dラインの交差を確認し、条件に応じて売買の注文を出します。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double K_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 1);
double D_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 1);
if (K_Line_Previous <= D_Line_Previous && K_Line > D_Line) {
// 買いエントリー
OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Buy Order", 0, 0, Blue);
} else if (K_Line_Previous >= D_Line_Previous && K_Line < D_Line) {
// 売りエントリー
OrderSend(Symbol(), OP_SELL, 0.1, Bid, 3, 0, 0, "Sell Order", 0, 0, Red);
}
このコードでは、現在のバーと前のバーの%Kラインと%Dラインの値を取得し、それらの交差を確認しています。買いエントリーの条件が満たされた場合は買い注文を、売りエントリーの条件が満たされた場合は売り注文を出します。
パラメータの調整
ストキャスティクスのパラメータは、取引する通貨ペアや時間枠に応じて調整することが重要です。一般的には、%K期間を14、%D期間を3、スローイングを3に設定しますが、相場の状況に応じてこれらの値を変更することが効果的です。
また、ストキャスティクスの感度を調整するために、移動平均の種類(MODE_SMA、MODE_EMAなど)や価格フィールド(0:高値・安値、1:終値)を変更することもできます。これにより、より精度の高いエントリーシグナルを得ることができますよ。
エントリーの最適化
最後に、ストキャスティクスを使用したエントリーの最適化について考えましょう。ストキャスティクスだけでなく、他のテクニカル指標と組み合わせることで、エントリーの精度を高めることができます。例えば、RSIやMACDなどの指標と組み合わせて使用することで、より信頼性の高いシグナルを得ることができます。
さらに、バックテストを行うことで、自分の戦略が過去のデータでどれだけ有効であったかを確認することができます。これにより、エントリーのタイミングやパラメータの設定を最適化することが可能です。
ストキャスティクスの特性を理解する
ストキャスティクスは、相場の過熱感を測るための指標です。このため、レンジ相場での逆張り戦略に適していますが、トレンド相場ではダマシのシグナルが発生しやすいという特性があります。これを理解することが、効果的なトレードに繋がります。
例えば、レンジ相場では%Kラインが%Dラインを上抜けるポイントで買いエントリー、%Kラインが%Dラインを下抜けるポイントで売りエントリーをすることで利益を得やすくなります。しかし、トレンド相場では、ストキャスティクスが頻繁に上下するため、シグナルに従うと損失を出す可能性があります。
トレンド相場では、ストキャスティクスを補助的な指標として使用し、トレンドの方向を確認する他の指標(例えば移動平均線やMACD)と組み合わせると良いでしょう。このように、ストキャスティクスの特性を理解し、適切に使い分けることが重要です。
バックテストと最適化の重要性
ストキャスティクスを使ったトレード戦略を実際のトレードで使用する前に、必ずバックテストを行いましょう。バックテストとは、過去のデータを使って戦略の有効性を確認する作業です。これにより、戦略の強みと弱みを把握し、最適化することができます。
バックテストを行う際には、以下のポイントに注意してください:
- 十分な期間のデータを使用する
- 相場の異なる状況(レンジ相場、トレンド相場)でテストする
- 取引コスト(スプレッドや手数料)を考慮する
これらのポイントを押さえてバックテストを行うことで、より実践的な戦略を構築することができます。
iStochastic関数の応用例
こんにちは!ここでは、iStochastic関数を使った具体的な応用例を紹介します。iStochastic関数を使いこなすことで、より精度の高いトレードを行うことができるようになりますよ。初心者の方でも簡単に理解できるように、わかりやすく説明していきますね。
iStochastic関数は、特定のトレードシグナルを見つけるのに非常に役立ちます。たとえば、ストキャスティクスのクロスオーバーを利用してエントリーやエグジットのタイミングを計る方法があります。これにより、相場の過熱感を把握し、最適なタイミングでトレードを行うことが可能になりますよ。
さらに、iStochastic関数を他のインジケーターと組み合わせることで、より多角的な分析が可能になります。例えば、移動平均線と組み合わせてトレンドを確認しつつ、ストキャスティクスでエントリーポイントを絞り込む方法などがあります。これにより、トレードの精度を一段と高めることができますね。
では、具体的なコード例を通じて、iStochastic関数の応用方法を見ていきましょう。以下のセクションでは、実際のトレードシナリオを使って、どのようにiStochastic関数を使うのかを説明していきます。
ストキャスティクスクロスオーバーを使ったエントリー
ストキャスティクスクロスオーバーは、%Kラインが%Dラインを上抜ける(ゴールデンクロス)や、下抜ける(デッドクロス)タイミングを利用してエントリーする手法です。これにより、上昇トレンドや下降トレンドの始まりを捉えることができます。
例えば、次のコードでは、ゴールデンクロスを検出して買いエントリーを行います。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double K_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 1);
double D_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 1);
if (K_Line > D_Line && K_Line_Previous <= D_Line_Previous) {
// ゴールデンクロス発生時に買いエントリー
OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Buy on Golden Cross", 0, 0, clrGreen);
}
このコードでは、現在の%Kラインと%Dライン、そして前のバーの%Kラインと%Dラインを比較しています。ゴールデンクロスが発生した場合、買いエントリーを行うように設定していますよ。
また、クロスオーバーだけでなく、オーバーソールド(売られすぎ)やオーバーボート(買われすぎ)を確認してトレードを行うことも有効です。例えば、%Kラインが20以下でゴールデンクロスした場合は買い、80以上でデッドクロスした場合は売りとすることもできます。
ストキャスティクスと移動平均線の併用
ストキャスティクスと移動平均線を併用することで、より信頼性の高いシグナルを得ることができます。移動平均線でトレンドを確認し、ストキャスティクスでエントリーポイントを絞り込む方法です。
例えば、以下のコードでは、50期間の移動平均線(SMA50)を使ってトレンドを確認し、ストキャスティクスのゴールデンクロスで買いエントリーを行います。
double SMA50 = iMA(NULL, 0, 50, 0, MODE_SMA, PRICE_CLOSE, 0);
double Price = Close[0];
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double K_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 1);
double D_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 1);
if (Price > SMA50 && K_Line > D_Line && K_Line_Previous <= D_Line_Previous) {
// トレンドが上向きでゴールデンクロス発生時に買いエントリー
OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Buy on Trend and Golden Cross", 0, 0, clrGreen);
}
このコードでは、現在の価格が50期間の移動平均線より上にある場合、上昇トレンドと判断し、ゴールデンクロスが発生したときに買いエントリーを行います。これにより、トレンドフォローとタイミングの両方を考慮したトレードが可能になりますね。
ストキャスティクスを使ったエグジット戦略
エントリーだけでなく、エグジット(ポジションの決済)にもストキャスティクスを活用することができます。例えば、デッドクロスが発生した場合や、%Kラインが80以上になった場合に利益確定を行うなどの戦略があります。
以下のコードでは、ストキャスティクスのデッドクロスが発生した場合に売りエグジットを行う方法を示します。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double K_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 1);
double D_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 1);
if (K_Line < D_Line && K_Line_Previous >= D_Line_Previous) {
// デッドクロス発生時に売りエグジット
int ticket = OrderSend(Symbol(), OP_SELL, 0.1, Bid, 3, 0, 0, "Sell on Dead Cross", 0, 0, clrRed);
if (ticket < 0) {
Print("OrderSend failed with error #", GetLastError());
}
}
このコードでは、デッドクロスが発生したときに売りエグジットを行うように設定しています。これにより、トレンドが反転する前に利益を確定することができます。
また、%Kラインが80以上になった場合にエグジットする方法も有効です。この場合、過熱した相場での利益確定を行うことで、リスクを減らすことができますよ。
ストキャスティクスを使ったリスク管理
トレードにおいて、リスク管理は非常に重要です。iStochastic関数を使ったリスク管理の一例として、ストキャスティクスの過熱状態を利用したストップロスの設定があります。これにより、相場の反転時に損失を最小限に抑えることができますよ。
以下のコードでは、%Kラインが80以上の過熱状態になったときにストップロスを設定する方法を示します。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
if (K_Line >= 80) {
// 過熱状態のときにストップロスを設定
double stopLoss = Bid - 50 * Point;
int ticket = OrderSend(Symbol(), OP_SELL, 0.1, Bid, 3, stopLoss, 0, "Sell on Overbought", 0, 0, clrRed);
if (ticket < 0) {
Print("OrderSend failed with error #", GetLastError());
}
}
このコードでは、ストキャスティクスが過熱状態にあるときに、ストップロスを設定してリスクを管理します。過熱状態は、トレンドの反転を予兆することが多いため、この方法は非常に有効です。
さらに、トレードのポジションサイズを調整するために、ストキャスティクスを使うこともできます。例えば、過熱状態が強い場合はポジションサイズを小さくし、リスクを抑えることができますね。
ストキャスティクスと他のオシレーターの組み合わせ
iStochastic関数を他のオシレーターと組み合わせることで、より多角的な相場分析が可能になります。例えば、RSI(相対力指数)やMACD(移動平均収束拡散)と組み合わせることで、相場の過熱感をより正確に把握できます。
次のコードでは、ストキャスティクスとRSIを組み合わせてトレードシグナルを生成する方法を示します。
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double RSI = iRSI(NULL, 0, 14, PRICE_CLOSE, 0);
if (K_Line > D_Line && RSI < 30) {
// ゴールデンクロスとRSIが30以下の場合に買いエントリー
int ticket = OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Buy on Stochastic and RSI", 0, 0, clrGreen);
if (ticket < 0) {
Print("OrderSend failed with error #", GetLastError());
}
}
このコードでは、ストキャスティクスのゴールデンクロスとRSIが30以下のときに買いエントリーを行います。これにより、相場の反転ポイントをより正確に捉えることができます。
また、MACDと組み合わせることで、トレンドの強さを確認しつつエントリーポイントを見つけることも有効です。これにより、トレンドに沿ったトレードを行いやすくなります。
バックテストと最適化
iStochastic関数を使った戦略を実際のトレードに適用する前に、バックテストを行うことが重要です。バックテストにより、過去のデータを基に戦略の有効性を確認できます。
次のコードでは、ストキャスティクスを使った戦略のバックテストを行う方法を示します。
void OnTick() {
double K_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 0);
double D_Line = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 0);
double K_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_MAIN, 1);
double D_Line_Previous = iStochastic(NULL, 0, 14, 3, 3, 0, 0, MODE_SIGNAL, 1);
if (K_Line > D_Line && K_Line_Previous <= D_Line_Previous) {
// ゴールデンクロス発生時に仮エントリー
Print("Backtest: Buy on Golden Cross at ", TimeCurrent());
}
}
このコードでは、ゴールデンクロスが発生したときに仮エントリーを行い、結果を出力します。これにより、過去のデータを基に戦略の有効性を確認できます。
バックテストの結果を基に、戦略を最適化することも重要です。最適化により、パラメータを調整してより良いパフォーマンスを得ることができます。MetaTraderには最適化機能が搭載されているため、簡単に実行できますよ。
最適化を行う際は、過剰適合(オーバーフィッティング)に注意することが重要です。過剰適合は、過去のデータに対しては良い結果が得られるが、将来のデータに対しては効果がないことを意味します。これを防ぐために、検証データを使ったテストも行いましょう。
以上が、iStochastic関数の応用例とその具体的な使い方です。これらの方法を活用することで、トレードの精度と安全性を向上させることができます。ぜひ、自分のトレードスタイルに合った方法を見つけてくださいね。
まとめ
iStochastic関数は、MQL4でストキャスティクスの値を取得するための強力なツールです。 ストキャスティクスとは、過去の価格データを基に、相場の過熱感を示すオシレーター系のインジケーターです。 %Kラインと%Dラインの二つのラインで構成され、%Kラインが相場の現在の位置を、%Dラインがその平均値を示します。 この関数を使えば、トレンドの転換点やエントリーポイントを簡単に見つけることができますよ。
本記事では、iStochastic関数の基本的な使い方と各パラメータの意味について詳しく解説しました。 初心者でも理解しやすいように、専門用語を避けて分かりやすく説明しています。 実際のコード例を交えながら、iStochastic関数をどのように活用するかを具体的に紹介しました。 これを機に、ぜひ自身のトレードに取り入れてみてくださいね。
トレードの成功には、適切なタイミングでのエントリーとエグジットが重要です。 iStochastic関数を利用することで、これらのタイミングを見極める手助けになります。 また、他のインジケーターと組み合わせることで、さらに精度の高いトレードが可能となります。 例えば、トレンドフォロー系のインジケーターと併用することで、より確実なエントリータイミングを見つけることができますよ。
最後に、iStochastic関数を使いこなすためには、練習と経験が必要です。 デモトレードで試してみて、どのように反応するかを観察してみてください。 その後、リアルトレードで実践することで、自分のトレードスタイルに合った使い方が見つかるはずです。 この記事を参考にして、より賢いトレードを目指しましょう。
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