一目均衡表は、トレンド分析に非常に役立つテクニカル指標です。
MQL4のiIchimoku関数を使えば、一目均衡表の各要素を簡単に取得できます。
本記事では、iIchimoku関数の基本的な使い方とそのパラメータについて初心者向けに解説します。
これを読めば、MQL4でのトレード戦略をより効果的に構築できますよ。
iIchimoku関数とは?
iIchimoku関数は、一目均衡表の値を計算して返すための関数です。
この関数を使うことで、転換線、基準線、先行スパンA、先行スパンB、遅行線などの値を取得できます。
これにより、トレンドの分析やエントリー・エグジットの判断に役立ちます。
一目均衡表は、5つの主要な要素で構成されていますが、それぞれの要素の値を簡単に取得できるのがiIchimoku関数の強みです。
iIchimoku関数の基本構文
iIchimoku関数の基本構文は以下のようになります。
double iIchimoku(
string symbol,
int timeframe,
int tenkan_sen,
int kijun_sen,
int senkou_span_b,
int mode,
int shift
);
この関数の引数について、以下のように詳しく説明しますね。
symbol: 計算対象の通貨ペアを指定します。`NULL`を指定すると現在のチャートの通貨ペアが選択されます。
timeframe: 時間軸を指定します。例えば、1分足なら`PERIOD_M1`、1時間足なら`PERIOD_H1`、日足なら`PERIOD_D1`などがあります。
tenkan_sen: 転換線の計算期間を指定します。通常は9です。
kijun_sen: 基準線の計算期間を指定します。通常は26です。
senkou_span_b: 先行スパンBの計算期間を指定します。通常は52です。
mode: 取得したい線の種類を指定します。例えば、転換線なら1、基準線なら2、先行スパンAなら3、先行スパンBなら4、遅行線なら5です。
shift: 値を取得するバーの位置を指定します。現在のバーなら0、1本前のバーなら1、2本前のバーなら2と指定します。
iIchimoku関数の使用例
実際にiIchimoku関数を使ってみましょう。例えば、直近のバーの転換線と基準線を取得する場合は次のように書きます。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
これで、転換線と基準線の値が取得できます。
次に、取得した値を使ってトレンドの判断やエントリーのタイミングを決定する方法について見てみましょう。
例えば、現在の価格が雲の上にある場合、上昇トレンドと判断してエントリーするコードは以下のようになります。
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Ask > senkouA && Ask > senkouB) {
// エントリー処理
}
このように、iIchimoku関数を使えば、簡単に一目均衡表の値を取得してトレードに活用できますね。
iIchimoku関数の応用例
さらに応用として、過去のデータを使ってトレンドを分析することもできます。
例えば、1本前のバーの転換線と基準線を取得して、現在の値と比較することができます。
double tenkan_prev = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 1);
double kijun_prev = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 1);
if (tenkan_prev < kijun_prev && tenkan > kijun) {
// トレンド転換と判断してエントリー
}
このように、iIchimoku関数を使って過去のデータを取得し、トレンドの変化を検出することができますよ。
一目均衡表は多くの情報を提供してくれる強力なツールですので、ぜひ活用してみてくださいね。
iIchimoku関数のパラメータ説明
iIchimoku関数の各パラメータについて詳しく見ていきましょう。
iIchimoku関数は、一目均衡表の値を取得するためのMQL4の関数です。この関数を使うことで、トレードの判断材料として重要な転換線や基準線などの値を簡単に取得できますよ。
関数の使い方を理解するためには、それぞれのパラメータの意味を正しく把握することが大切です。ここでは、各パラメータについて詳しく説明していきますね。
初心者の方でもわかりやすいように、具体的な例を交えながら解説していきますので、安心してくださいね。
symbol(通貨ペア)
`symbol`は計算対象の通貨ペアを指定します。例えば、`”EURUSD”`と指定すればユーロドルのデータを基に計算が行われます。`NULL`を指定すると、現在表示しているチャートの通貨ペアが対象となります。
例えば、ユーロドルの通貨ペアのデータを使いたい場合は、`”EURUSD”`と記述します。現在のチャートの通貨ペアを使いたい場合は、`NULL`と指定するだけでOKです。
これにより、異なる通貨ペアのデータを簡単に取得することができますね。
timeframe(時間軸)
`timeframe`は計算する時間軸を指定します。例えば、1分足なら`PERIOD_M1`、1時間足なら`PERIOD_H1`、日足なら`PERIOD_D1`などがあります。これにより、異なる時間軸での一目均衡表の値を取得できます。
時間軸を指定することで、短期から長期までさまざまなトレードスタイルに対応できますね。例えば、1時間足のデータを使いたい場合は、`PERIOD_H1`と記述します。
具体的には、次のように書きます。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
これで、1時間足のユーロドルの転換線の値を取得できますよ。
tenkan_sen(転換線の期間)
`tenkan_sen`は転換線を計算する期間を指定します。デフォルトでは9です。この期間内の最高値と最安値の平均を計算し、転換線として表示します。
例えば、9期間のデータを使って転換線を計算する場合、次のように指定します。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
これにより、過去9期間の最高値と最安値の平均値が取得されます。
kijun_sen(基準線の期間)
`kijun_sen`は基準線を計算する期間を指定します。デフォルトでは26です。この期間内の最高値と最安値の平均を計算し、基準線として表示します。
基準線は、トレンドの方向を把握するための重要なラインです。例えば、26期間のデータを使って基準線を計算する場合、次のように指定します。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_KIJUNSEN, 0);
これにより、過去26期間の最高値と最安値の平均値が取得されます。
senkou_span_b(先行スパンBの期間)
`senkou_span_b`は先行スパンBを計算する期間を指定します。デフォルトでは52です。先行スパンBは基準線と同様の方法で計算され、その結果を26期間先に表示します。
例えば、52期間のデータを使って先行スパンBを計算する場合、次のように指定します。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_SENKOUSPANB, 0);
これにより、過去52期間の最高値と最安値の平均値が取得されます。
mode(取得する線の種類)
`mode`は取得したい線の種類を指定します。次のように指定します:
- 転換線:1(`MODE_TENKANSEN`)
- 基準線:2(`MODE_KIJUNSEN`)
- 先行スパンA:3(`MODE_SENKOUSPANA`)
- 先行スパンB:4(`MODE_SENKOUSPANB`)
- 遅行線:5(`MODE_CHINKOUSPAN`)
具体的には、次のように書きます。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
これで、転換線の値が取得できます。
shift(シフト数)
`shift`は値を取得するバーの位置を指定します。現在のバーなら0、1本前のバーなら1、2本前のバーなら2と指定します。これにより、過去の特定のバーの値を取得できます。
例えば、現在のバーの値を取得する場合は、次のように指定します。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 0);
1本前のバーの値を取得する場合は、次のように指定します。
iIchimoku("EURUSD", PERIOD_H1, 9, 26, 52, MODE_TENKANSEN, 1);
これで、過去のデータを使った分析が簡単に行えますね。
iIchimoku関数の使い方
実際にiIchimoku関数を使ってみましょう。以下は基本的な例です。
iIchimoku関数は一目均衡表の各要素を取得するための関数です。この関数を利用することで、トレンドの分析やエントリー・エグジットのポイントを判断するのに役立ちます。
まずは、基本的な使い方の例を見てみましょう。ここでは、具体的なコードを使ってiIchimoku関数の動作を確認します。
また、iIchimoku関数のパラメータ設定や、取得できる各要素についても詳しく解説しますね。
これを読めば、MQL4初心者でも簡単にiIchimoku関数を使いこなせるようになりますよ。
基本的な使い方の例
まず、iIchimoku関数の基本的な構文を理解しましょう。以下がその基本的な形です:
double iIchimoku(
string symbol,
int timeframe,
int tenkan_sen,
int kijun_sen,
int senkou_span_b,
int mode,
int shift
);
例えば、現在のチャートで転換線の値を取得したい場合、次のようにコードを書きます:
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
このコードは、現在のチャートの転換線の値を取得します。
トレンド判断の例
次に、iIchimoku関数を使ってトレンドを判断する方法を見てみましょう。
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Ask > senkouA && Ask > senkouB) {
// エントリー処理
}
このコードは、現在の価格が雲(先行スパンAと先行スパンBの間の領域)の上にあるかどうかを判断します。
雲の上にある場合、上昇トレンドと判断してエントリーします。
エグジットの例
エグジットの判断にもiIchimoku関数は役立ちます。
double chikouSpan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 5, 0);
if (Close[0] < chikouSpan) {
// エグジット処理
}
このコードは、現在の価格が遅行スパンより下にある場合、トレードを終了するという判断を行います。
過去の値を使った分析の例
iIchimoku関数では、過去のバーの値を取得することもできます。
double tenkanPast = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 1);
double kijunPast = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 1);
if (tenkanPast > kijunPast) {
// 過去の値を基にした分析
}
このコードは、1本前のバーの転換線と基準線の値を取得し、それに基づいて分析を行います。
実用的な例
最後に、実際のトレードで役立つコード例を紹介します。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (tenkan > kijun && Ask > senkouA && Ask > senkouB) {
// エントリー処理
OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Ichimoku Entry", 0, 0, Green);
}
このコードは、転換線が基準線を上回り、現在の価格が雲の上にある場合に買いエントリーを行います。
このように、iIchimoku関数を使って効果的にトレード戦略を構築しましょうね。
トレードシグナルの生成
iIchimoku関数を利用して、トレードシグナルを生成する方法も見てみましょう。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
double chikou = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 5, 0);
if (tenkan > kijun && chikou > Close[26]) {
// 買いシグナル
OrderSend(Symbol(), OP_BUY, 0.1, Ask, 3, 0, 0, "Buy Signal", 0, 0, Green);
} else if (tenkan < kijun && chikou < Close[26]) {
// 売りシグナル
OrderSend(Symbol(), OP_SELL, 0.1, Bid, 3, 0, 0, "Sell Signal", 0, 0, Red);
}
このコードは、転換線が基準線を上回り、遅行スパンが26期間前の終値を上回った場合に買いシグナルを生成します。逆に、転換線が基準線を下回り、遅行スパンが26期間前の終値を下回った場合に売りシグナルを生成します。
これにより、トレンドに基づいたエントリーとエグジットの判断ができますね。
エラーハンドリング
iIchimoku関数を使う際に、エラーが発生した場合の対処方法も重要です。例えば、無効なパラメータが渡された場合やデータが不足している場合に備えます。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
if (tenkan == WRONG_VALUE) {
Print("Error: Invalid parameter or insufficient data");
return;
}
このコードは、iIchimoku関数が無効な値を返した場合にエラーメッセージを表示し、処理を中断します。
エラーハンドリングを行うことで、トレードの安全性を高めることができますよ。
パラメータの最適化
iIchimoku関数のパラメータを最適化することで、より効果的なトレード戦略を構築できます。最適化には、バックテストを利用します。
int tenkanPeriods[] = {7, 9, 12};
int kijunPeriods[] = {20, 26, 30};
int senkouPeriods[] = {50, 52, 60};
for (int i = 0; i < ArraySize(tenkanPeriods); i++) {
for (int j = 0; j < ArraySize(kijunPeriods); j++) {
for (int k = 0; k < ArraySize(senkouPeriods); k++) {
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, tenkanPeriods[i], kijunPeriods[j], senkouPeriods[k], 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, tenkanPeriods[i], kijunPeriods[j], senkouPeriods[k], 2, 0);
// バックテスト処理
}
}
}
このコードは、異なるパラメータの組み合わせを試し、最適な設定を見つけるためのバックテストを行います。
バックテストを行うことで、過去のデータに基づいた効果的なパラメータ設定を見つけることができます。
カスタムインディケーターとの併用
iIchimoku関数は他のカスタムインディケーターと組み合わせて使用することもできます。これにより、トレード戦略の精度を高めることができます。
double macd = iMACD(NULL, 0, 12, 26, 9, PRICE_CLOSE, MODE_MAIN, 0);
double signal = iMACD(NULL, 0, 12, 26, 9, PRICE_CLOSE, MODE_SIGNAL, 0);
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
if (tenkan > kijun && macd > signal) {
// エントリー処理
}
このコードは、MACDインディケーターとiIchimoku関数を組み合わせて使用しています。
MACDがシグナルラインを上回り、かつ転換線が基準線を上回った場合にエントリーします。これにより、トレンドの確認が二重に行われ、エントリーの精度が向上します。
iIchimoku関数の応用例
iIchimoku関数は、一目均衡表を使った高度なトレード戦略に非常に役立つツールです。
基本的な使い方をマスターしたら、さらに進んだ応用例を試してみましょう。
ここでは、トレンドの判断やエントリー・エグジットのタイミングを見極めるための具体的な応用例を紹介します。
これらの応用例を通じて、トレード戦略の幅を広げることができるでしょう。
トレンドの判断
iIchimoku関数を使ってトレンドを判断する方法は非常に有効です。
一目均衡表の「雲」(先行スパンAと先行スパンBの間の領域)を利用すると、現在のトレンドが上昇トレンドか下降トレンドかを簡単に見極めることができます。
例えば、現在の価格が雲の上にある場合、上昇トレンドと判断できます。
逆に、現在の価格が雲の下にある場合は、下降トレンドと判断します。
以下は、iIchimoku関数を使ってトレンドを判断する例です。
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Close[0] > senkouA && Close[0] > senkouB) {
Print("上昇トレンド");
} else if (Close[0] < senkouA && Close[0] < senkouB) {
Print("下降トレンド");
} else {
Print("レンジ相場");
}
エントリータイミングの決定
エントリータイミングを決定する際には、転換線と基準線のクロスオーバーを利用する方法が一般的です。
転換線が基準線を上抜けたときは買いシグナル、下抜けたときは売りシグナルと判断できます。
以下は、iIchimoku関数を使ったエントリータイミングの例です。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
if (tenkan > kijun && iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 1) <= iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 1)) {
Print("買いエントリーシグナル");
} else if (tenkan < kijun && iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 1) >= iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 1)) {
Print("売りエントリーシグナル");
}
エグジットタイミングの決定
エグジットタイミングを決定するためには、遅行線の位置を確認する方法が有効です。
遅行線が価格を上抜けたときは売りシグナル、下抜けたときは買いシグナルと判断できます。
以下は、iIchimoku関数を使ったエグジットタイミングの例です。
double chikou = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 5, 0);
if (chikou > Close[0]) {
Print("売りエグジットシグナル");
} else if (chikou < Close[0]) {
Print("買いエグジットシグナル");
}
複数タイムフレーム分析
複数の時間軸で一目均衡表を分析することで、より信頼性の高いトレードシグナルを得ることができます。
例えば、日足と1時間足の両方で上昇トレンドが確認できた場合、エントリーの信頼性が高まります。
以下は、複数タイムフレーム分析の例です。
double senkouA_daily = iIchimoku(NULL, PERIOD_D1, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB_daily = iIchimoku(NULL, PERIOD_D1, 9, 26, 52, 4, 0);
double senkouA_hourly = iIchimoku(NULL, PERIOD_H1, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB_hourly = iIchimoku(NULL, PERIOD_H1, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Close[0] > senkouA_daily && Close[0] > senkouB_daily && Close[0] > senkouA_hourly && Close[0] > senkouB_hourly) {
Print("上昇トレンド");
} else if (Close[0] < senkouA_daily && Close[0] < senkouB_daily && Close[0] < senkouA_hourly && Close[0] < senkouB_hourly) {
Print("下降トレンド");
} else {
Print("レンジ相場");
}
これらの応用例を活用して、より効果的なトレード戦略を構築してくださいね。
サポートとレジスタンスの確認
一目均衡表は、サポートとレジスタンスのレベルを見つけるのにも役立ちます。
先行スパンAと先行スパンBの交差点、つまり「雲」の厚みの部分は、強力なサポートやレジスタンスとして機能することが多いです。
以下は、iIchimoku関数を使ってサポートとレジスタンスを確認する方法です。
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Close[0] > senkouA && Close[0] < senkouB) {
Print("サポート");
} else if (Close[0] < senkouA && Close[0] > senkouB) {
Print("レジスタンス");
}
この方法を使うことで、価格がサポートやレジスタンスに近づいたときのトレード戦略を立てることができます。
リスク管理の強化
iIchimoku関数を使ってリスク管理を強化することも可能です。
たとえば、遅行線が現在の価格より上にある場合、リスクが高いと判断してポジションサイズを小さくするなどの工夫ができます。
以下は、リスク管理の例です。
double chikou = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 5, 0);
if (chikou > Close[0]) {
// リスクが高いのでポジションサイズを小さくする
double positionSize = 0.1;
Print("リスクが高い");
} else {
// リスクが低いのでポジションサイズを大きくする
double positionSize = 1.0;
Print("リスクが低い");
}
このように、リスクの高低を判断してトレードすることで、損失を最小限に抑えることができます。
トレードのフィルタリング
一目均衡表を使ってトレードシグナルをフィルタリングすることもできます。
たとえば、基準線が上昇トレンドを示しているときのみエントリーするなど、特定の条件を満たす場合にのみトレードを行うように設定できます。
以下は、トレードのフィルタリングの例です。
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
double kijun_prev = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 1);
if (kijun > kijun_prev) {
// 基準線が上昇トレンドを示している場合のみエントリー
Print("上昇トレンド - エントリー可能");
// エントリー処理
} else {
Print("上昇トレンドではない - エントリー不可");
}
このように、特定の条件を満たす場合にのみトレードすることで、無駄なトレードを避け、勝率を高めることができます。
アラート機能の活用
iIchimoku関数を使って特定の条件が満たされたときにアラートを出すように設定することも可能です。
これにより、トレードのチャンスを見逃すことがなくなります。
以下は、アラート機能の設定例です。
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
if (tenkan > kijun) {
Alert("買いシグナル発生");
} else if (tenkan < kijun) {
Alert("売りシグナル発生");
}
このように、アラート機能を活用することで、トレードの機会を逃さず、効果的なトレードが可能になります。
まとめ
iIchimoku関数は、一目均衡表を使った高度なトレード戦略を構築するのに非常に便利なツールです。
初心者でも基本的な使い方を理解すれば、トレンドの判断やエントリー・エグジットのポイントを見つけるのに役立ちます。
この記事を参考に、ぜひ実際に試してみてくださいね。
iIchimoku関数は、一目均衡表を用いたトレード戦略を実装するための強力なツールです。
基本的な使い方
まず、iIchimoku関数の基本的な使い方をマスターしましょう。
この関数は、一目均衡表の各ライン(転換線、基準線、先行スパンA、先行スパンB、遅行線)の値を取得するのに使います。
パラメータの設定方法については、symbol(通貨ペア)、timeframe(時間軸)、tenkan_sen(転換線の期間)など、各項目を理解することが重要です。
以下に基本的なコードの例を示します:
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0);
このようにして、転換線と基準線の値を取得します。
応用例
次に、応用例としてトレンド判断やエントリーの方法を見てみましょう。
一目均衡表の雲(先行スパンAと先行スパンBの間の領域)を使ってトレンドを判断するのが一般的です。
例えば、以下のコードでは、現在の価格が雲の上にある場合にエントリーする方法を示しています:
double senkouA = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 3, 0);
double senkouB = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 4, 0);
if (Ask > senkouA && Ask > senkouB) {
// エントリー処理
}
これにより、上昇トレンドを判断してエントリーすることができます。
パラメータの最適化
iIchimoku関数を効果的に使うためには、パラメータの最適化が重要です。
トレードする通貨ペアや時間軸に応じて、転換線、基準線、先行スパンBの期間を調整しましょう。
例えば、短期トレードの場合は転換線の期間を短く、長期トレードの場合は長く設定するのが一般的です。
以下は最適化の一例です:
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 7, 22, 44, 1, 0); // 短期トレード向け
double kijun = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 2, 0); // 長期トレード向け
このようにして、自分のトレードスタイルに合ったパラメータを見つけてください。
エラーハンドリング
エラーハンドリングも忘れずに行いましょう。
トレードプログラムでは、予期しないエラーが発生することがあります。
iIchimoku関数を使用する際には、エラーチェックを行って安全にトレードを進めることが大切です。
例えば、以下のようにエラーチェックを追加します:
double tenkan = iIchimoku(NULL, 0, 9, 26, 52, 1, 0);
if (tenkan == WRONG_VALUE) {
Print("Error: Unable to retrieve Tenkan-sen value.");
return;
}
これにより、エラーが発生した場合でもプログラムが適切に対応できます。
まとめ
iIchimoku関数は、一目均衡表を使った高度なトレード戦略を構築するための強力なツールです。
この記事で紹介した使い方や例を参考に、ぜひご自身のトレード戦略に取り入れてみてください。
基本的な使い方から応用例まで幅広くカバーしましたので、初心者の方でも安心して取り組めますね。
エラーハンドリングやパラメータの最適化も重要なポイントですので、注意して実装してみてください。
これからのトレードにおいて、iIchimoku関数が役立つことを願っています。
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